
見るからに痛々しい外反母趾は、足の指が変形してしまう足の病気です。
ハイヒールを履く女性に多いといわれていますが、どのようなことが原因で起こるものなのでしょうか?
また、どうすれば予防できるのでしょうか?
そこで今回は、外反母趾を引き起こす原因や予防方法靴選びのポイントについてご紹介します。
●ハイヒールが外反母趾になってしまう大きな原因
ハイヒールを履くことが外反母趾の大きな原因といわれています。
女性が履く靴は、見た目にもコンパクトなものが多いですよね。
小さめの靴に押し込められた足の指は、靴の形に曲がり、当然歩くときもそのままの状態。
女性は男性と比べると関節が柔らかいため、無理に曲がった状態が続くと、親指(母趾)の付け根の関節が変形して飛び出し、親指が人差し指(第2趾)方向に曲がってしまうのです。
●ストッキングも意外な外反母趾の原因のひとつ
ストッキングが外反母趾を引き起こす原因のひとつだなんて、意外に思う方も多いのではないでしょうか。
では、どうしてストッキングを履くと、外反母趾になってしまうのでしょうか?
ハイヒールを履くときに必ずといって履くのがストッキング。
最近は生足でパンプスを履く女性や、5本指のストッキング、指先だけの汗取りタイプなどいろいろな種類のものがあるようですが、一般的には指が分かれていないストッキングを履くことが多いですよね。
ストッキングを履くと滑りが良くなり、ハイヒールやパンプスなどを履いたときに足が前に押し出されて指先への負担が大きくなります。
また、ストッキングを履いた状態は、足全体だけでなく指先も締め付けられている状態です。この状態が一日中続き、それが毎日続いていたらどうでしょうか?
特に着圧タイプのストッキングは、足のむくみ予防には良いですが、指を締め付ける力も普通のストッキングよりも強いため、ジワジワと外反母趾が進行してしまうこともあるので注意が必要です。
●外反母趾を予防できる靴選びのポイント
外反母趾を予防するための靴選びには、どのようなポイントがあるのでしょうか?
自分の足の形に合った靴を履くことは、外反母趾の人に限らず、誰にとっても重要なことです。
日本人は家の中では靴を脱いで過ごしているとはいえ、仕事中や外出時など、ほぼ一日中靴を履いている日もありますよね。
足に合わない靴を履き続けていると指が曲がって痛くなったり、体のバランスが崩れて膝や腰にも悪影響を及ぼしたりしてしまいます。
まずは、今履いている靴が足に合っているかチェックしてみましょう。
外反母趾を予防したい方の靴選びのポイントは、足の形やサイズが合うだけでなく、痛みが出る足の親指(母趾)の付け根が圧迫されないものを選ぶこと。
そのためには、足先が細く尖っているようなパンプスではなく、足先が広めのコンフォートシューズなどを選ぶと良いですね。
また、ヒールが高い靴はつま先に大きな負担がかかります。
ハイヒールではなく、ヒールは3cm程度までの低めの靴。
そして、フィット感も大切です。
靴の中で足が動いてしまうと、歩く際に足の指に曲がったり、負荷がかかったりしてしまいますので、足の甲までカバーするタイプの靴がおすすめです。
スニーカーなども、足にフィットするように靴紐で調節するようにしましょう。
サイズやフィット感の微妙な調整をしたい場合は、インソールがおすすめです。
なかなか足に合う靴が見つからない場合は、インソールの使用を検討してみると良いですね。
外反母趾の予防にはどんな靴を選ぶかも重要なポイントですが、靴を履いたまま過ごす時間をできるだけ短くすることも大切です。
仕事などでどうしてもパンプスなどを履く必要のある方は、必要なとき以外は足に負担のかからない靴に履き替えるなど工夫してみましょう。
参考:https://medley.life/diseases/55b0a1026fe3753001c5ec57/details/knowledge/treatments/#anchor3
●指の体操で外反母趾を予防
指の体操が外反母趾の予防に効果的といわれています。
足の指の体操といっても、「足の指でジャンケンをする」という簡単なもの。
手でジャンケンをするように、足の指を使ってジャンケンの動作をします。
足の指をギューッと丸めるようにして「グー」を作り、親指と人差し指を前後に広げて「チョキ」、すべての指をいっぱいに広げて「パー」を作ります。
この動作を何度か繰り返しましょう。
また、タオルを使った運動も外反母趾の予防におすすめです。
まず、床にタオルを1枚広げます。
タオルの端に足を乗せ、指を使ってタオルを自分の方にたぐり寄せる運動です。
素足にならないとできないので、必ず靴下を脱いでやってくださいね。
●まとめ:女性に多い外反母趾を予防する方法をご紹介!
女性の患者さんが9割といわれる外反母趾は、やはりハイヒールやストッキングなど、女性特有の生活習慣が大きな原因のようです。
外反母趾を予防するにためには、できるだけ指先に負担が少なく、足の形に合った靴を選ぶことがポイント。
ヒールは低め、つま先は広め、幅広の靴がベストですが、お仕事によってはパンプスを履かざるを得ない方もいることでしょう。
そういう方は、通勤は楽な靴にして、職場で履き替えるなどの工夫も必要ですね。
また、テレビや動画を見ながらでもできる「足ジャンケン」や「タオル寄せ」が外反母趾予防に効果があるとのことですので、積極的に行うことをおすすめします。