
「お気に入りの靴なのに、歩いていると足が痛くなる」「立ち仕事でも疲れない靴がなかなか見つからない」そんな悩みを抱えている方はいませんか?
履き心地の悪い靴を履き続けると、外反母趾だけでなく、腰や膝など体の不調を招くこともあるので、気をつけなくてはいけません。
今回は特に「エジプト型」という足の形に注目し、足の形の特徴や外反母趾のなりやすさ、また、予防に良い靴についても解説します。
●足の形のひとつである「エジプト型」とは?
足の形にもタイプがありますが、ここではそのうちのひとつ「エジプト型」についてみていきましょう。
「エジプト型」の人の足は、親指(母趾)が最も長く、小指(小趾)にかけて除々に短くなっているという特徴があります。
日本人の約7割がこのタイプです。
●エジプト型以外にはどのような足の形がある?
エジプト型以外にはどのような足のタイプがあるのでしょうか?
日本人の足の形には3つのタイプがあり、すでにご紹介した「エジプト型」以外に「ギリシャ型」と「スクエア型」と呼ばれる形があります。
他にも「ドイツ型」や「ケルト型」といったタイプもありますが、この2つは日本人にはほとんど見られない形です。
日本人で2番目に多いのが「ギリシャ型」です。
「ギリシャ型」は親指よりも人差し指の方が長いのが特徴的です。
エジプト型と比較するとだいぶ少なくなり、日本人では約25%といわれています。
「スクエア型」は「ローマ型」ともいいますが、親指から小指までがほぼ同じ長さで、指先が横一直線に並んで見えるのが特徴です。
日本人では5%ほどしかいない少数派タイプです。
●エジプト型は外反母趾になりやすい!?
エジプト型が外反母趾になりやすいといわれているのは、なぜなのでしょうか?
日本人にみられる3タイプの中で、最も外反母趾になるリスクが高いタイプはエジプト型です。
親指が一番長いことで圧迫されやすく、靴を履くとどうしても親指の付け根に負担がかかってしまいます。
そのため、親指の付け根の関節が出っ張り、指が人差し指側に曲がりやすくなるのです。
外反母趾の患者さんは、女性が9割を占めています。
これは、遺伝的な要素や関節のやわらかさも影響していますが、やはりハイヒールなど靴の影響も少なくありません。
人差し指が長いギリシャ型、指の長さがほぼ一緒のスクエア型よりも、親指が長いエジプト型は、外反母趾を招きやすい形といえるのでしょう。
●エジプト型の人は外反母趾予防にどのような靴がいいの?
エジプト型の人はどのような靴を履けば外反母趾予防にいいのでしょうか?
外反母趾を予防するには、できるだけ足に負担がかからない靴を選ぶことが大切です。
ポイントとなるのは、靴を履いたときに親指が当たらないかどうか。
つま先が尖っているポインテッドトゥの靴は、エジプト型には最も適さないタイプの靴。
できれば履かないことをおすすめします。
靴の中で親指が曲がり、付け根の関節に強い負担がかかる形をしているので、外反母趾を予防するどころか、進行させてしまう可能性も。
また、スマートに見えるからと小さめの靴を履くことも、外反母趾のリスクを高めるのでやめておきましょう。
エジプト型の人には、靴の先が丸みを帯びているラウンドトゥというタイプの靴がおすすめです。
同じラウンドトゥでもカーブ具合が微妙に異なるので、指まわりに余裕のある形のものを選ぶようにすると安心ですね。
しかし、余裕がありすぎる靴もまた外反母趾を招いてしまいます。
靴の中で足が前に滑ってしまう靴は避け、滑りのない靴を選ぶようにしましょう。
もう一つおすすめのタイプがあります。それは「オブリークトゥ」というタイプ。
ラウンドトゥよりもさらにフィット感がある形をしています。
「オブリーク」は「斜めの」という意味なので、言葉の通り、オブリークトゥはつま先が少し斜めになっているタイプのものです。
まさにエジプト型の人のために作られたような形をしています。
エジプト型特有の親指から小指にかけての足のラインに沿う形になっているため、エジプト型の足の形に最もフィットするタイプです。
エジプト型の足の人が選ぶべきトゥタイプは「オブリーク」か「ラウンド」の靴。
靴を買うときには、必ずトゥタイプをチェックするようにしましょう。
●まとめ:足の形のひとつ「エジプト型」は外反母趾になりやすい!?
日本人の足の約7割がエジプト型という足の形をしています。
エジプト型の人は、指の特徴からみても外反母趾になるリスクが高めです。
足の形に合わない靴は避け、足の指に無理な負荷をかけないようにすることが重要です。
そのためには、できるだけ親指が当たらない靴を選ぶことが大切です。
足が痛くなる靴は外反母趾を招くだけでなく、体にさまざまな不調をきたしてしまうこともあるので要注意です。
エジプト型の人はトゥタイプが「オブリーク」か「ラウンド」の靴を選ぶようにしましょう。