
歩くと痛みが走る「外反母趾」は、大人の約3割に認められる症状です。
特に女性に多く、ひどくなると歩くことが困難なほど痛みが出る場合も。
このまま歩けなくなってしまうの?と考えると不安ですね。
今回は、外反母趾の進行状況、対策方法について、解説いたします。
●足を使うスポーツをしていて外反母趾が痛みだし、一時的に歩けない場合
外反母趾とは、足の親指の先が、人差し指のほうに「く」の字に曲がってしまう状態を指します。
曲がった角度が20度以上で外反母趾と診断され、20度~30度は軽度、30度~40度を中等度、40度以上を重度となります。
原因は、諸説ありますが、一番の原因はくつをはくこと。
幅の狭い、つま先が細くなった靴を履くことで、親指の付け根から先が圧迫されて、変形してしまいます。
特にハイヒールなどは、スニーカーなどに比べて、つま先に負担がかかるので、外反母趾の傾向がある方は、避けた方が無難です。
親指の変形と痛みの度合いは、必ずしも比例しているわけではありません。
普段の歩行に支障がない場合は、靴の選び方や足の運動などで予防することができます。
ただ、ジョギングやバスケットボールなど走ることの多いスポーツは、足指に負担がかかり、一時的に歩けないほど、痛みが出る場合も。
もしかすると、皮下滑液包炎を発症しているかもしれません。
人間の体には、皮下滑液という袋があり、炎症した場合は、腫れ、痛み、赤みなどの症状が出ます。
歩けないほどの痛みが出た場合は、素足になって、足を休めましょう。
応急処置として、冷やす、冷湿布などもおすすめです。
●外反母趾の症状が進行してしまい歩けない場合
外反母趾は、対策しないで放っておくと症状が進行してしまいます。
特に、靴を脱いだ状態でも痛みがあり、歩くことが困難なほど重症化した場合は、手術が必要となります。
外反母趾の手術法はいろいろありますが、一般的には、中足骨を骨切して矯正する方法で、手術は1時間程度で、翌日から歩行できます。
ただし、従来の靴が履けるようになるまでは、2カ月かかることもあるので、日常生活にかなり支障があると考えた方がいいでしょう。
●外反母趾で歩けないと言っても一時的なものなのかそれとも慢性化したものなのか
外反母趾が悪化することで、まったく歩けなくなるということはありません。
ただ、痛みの感じ方は、人それぞれ異なりますので、靴を脱いでいても痛みを感じるようであれば、歩くことは難しいかもしれません。
痛みには段階があり、変形した付け根を指で押すと痛む、靴を履いた時に痛む場合は、足指の運動や靴の工夫によって、改善できることもあります。
ただし、靴を脱いだ状態でも痛む場合は、慢性化していると考えていいでしょう。
ここまで悪化する前に、外反母趾の改善対策に取り組みましょう。
●靴を変える·外反母趾用のインソールを入れる
外反母趾の対策には、以下の3つが有効です。
- 足にフィットする靴を選ぶ
- 外反母趾対策のためのストレッチをする
- 外反母趾専用の装具を使用する
足にフィットする靴の選び方は、
·縦幅があっている。
·横幅がフィットする。
·インソール(中敷き)がフラットなもの。
·フィット感のあるもの。
この条件に合ったものがおすすめです。
インソール(中敷き)は、土踏まずが盛り上がっているものは、履き心地がいいのですが、足の指や足裏の筋肉を使う機会が減ってしまう可能性があるので、フラットなものがおすすめです。
また、足全体をしっかり使って歩くためには、フィット感が重要。できれば、シューフィッターのいる店で相談してみましょう。
さらに、足の指を動かす体操や足裏を使うストレッチを取り入れることで、外反母趾を予防することにつながります。
足指でじゃんけんする。タオルを足指でたぐりよせる運動は、外反母趾対策として推奨されています。
外反母趾は、足のアーチが崩れて扁平足になることでも発症するので、扁平足気味の人は、足のアーチにサポートがあるインソールを使うことも効果的です。
外反母趾専用のもので、自分に合ったものを選んでみましょう。
●対策をしても外反母趾で歩けない程痛い場合はすぐに専門院に相談しよう
外反母趾は、軽症の時から対策しておくことが大切です。
靴選びや足指の運動、装具などの工夫をしても、痛みが激しく、歩くことが苦痛な場合は、専門院などに相談してみましょう。
「できれば、手術はしたくない」
「つらい痛みを卒業したい」
「好きな靴を履いて歩きたい」
こんな人には、足の骨や筋肉の動きを調整してくれる専門院がおすすめです。
外反母趾はセルフケアだけでは、なかなか改善しません。
歩けなくなるほど、痛みがひどくなる前に、専門家に相談しましょう。
●まとめ:歩けない程痛い外反母趾はどのような状態になってしまってる?状況と対策について解説!
外反母趾は、足の親指の付け根が人差し指の方向に「く」の字に曲がってしまう症状をいいます。
付け根の突き出したところが靴に当たって炎症を起こし、痛みが伴うことがあり、軽症のうちに、対策することが大切です。
親指の曲がった角度で、軽度、中等度、重度と診断されますが、度合いと痛みは必ずしも比例しません。
スポーツなどで足に負担がかかったとき、歩行も困難なほど痛みがある場合は、皮下滑液包炎を発症しているかもしれません。
応急処置として、冷湿布などをおすすめします。
痛みの感じ方は、個人差がありますが、指で押すと痛む、靴を履いた時に痛む程度なら、靴選びや足指の運動などで対策することができます。
ただし、靴を脱いでも常に痛みがあり、歩くことが困難な場合は、手術が必要です。
ここまで悪化する前に、セルフケアで改善が難しいようであれば、専門院に相談してみましょう。