
外反母趾は、ハイヒールを履く女性に多いという印象があるため、大人の女性が悩まされているものと思われがち。
しかし、最近は外反母趾の子供が増えているといいます。
子供も外反母趾になることがあるのでしょうか?
そこで今回は、子供の外反母趾について解説します。
なぜ子供も外反母趾になってしまうのか、その原因も探っていきましょう。
●子供でも外反母趾になることはあるの?
子供でも外反母趾になることはあるのでしょうか?
答えはイエス。子供でも外反母趾になることはあります。
実は最近、子供の外反母趾が増えているというのです。
外反母趾は、ハイヒールなど足に合わない靴を履くことで起こるというイメージが強いため、主に女性がなるものと思われていますよね。
しかし、最近の子供の足を見てみると、すでに指の変形などの症状が現れている子もチラホラ。
そればかりか、足の異変がさらなる体の不調を招いてしまうケースも少なくありません。
親御さんが気付いていないことも多いので、一度お子さんの足をチェックしてみることをおすすめします。
●子供が外反母趾になる原因のひとつに歩き方がある
子供が外反母趾になる原因のひとつは「歩き方」です。
裸足で野原を駆け回っていた時代、鼻緒のある下駄や草履を履いていた時代には、外反母趾などという足の病気は存在していませんでした。
普通に生活をしているだけで、自然と足の裏の筋肉が鍛えられ、足本来の働きが十分にできていたからです。
しかし、現代は赤ちゃんの頃から靴下を履き、靴を履き、裸足で走り回ることも減っています。草履や下駄を履く機会もほとんどありません。
日常生活を送っているだけで、どんどん足の裏や足の指の筋肉が衰え、足の機能が低下してしまいます。
ライフスタイルが変わったことによる足の変化は、すでに「歩き方」に現れています。
この歩き方が、外反母趾の原因となっているのです。
人は歩くとき、まずかかとから地面に着地しますよね。
次に足の裏、そして、足の指へと体重を移動しながら前に進みます。
しかし、最近の子供の歩き方をみていると、足の裏全体でペタペタと歩く子供が増えています。
足の指が浮いているため、足の指に体重を乗せることができないのです。
足の指の筋肉が衰えると、足の指が浮いてしまう「浮き指」になってしまいます。
これがペタペタ歩きの原因です。
足にはもともと、縦のアーチと横のアーチがありますが、縦のアーチが崩れると「土踏まず」がなくなり「扁平足」に、横のアーチが崩れると「開張足」になります。
歩くときのクッションやバネの役割を果たしているのが、足のアーチです。
このアーチが崩れると、ショックを吸収することができなくなり、足の負担が増えます。
さらに、さまざまな体の不調につながってしまうこともあるため注意が必要なのです。
●子供が変な歩き方をしているなら正してあげましょう
子供が変な歩き方をしているようであれば、正してあげましょう。
歩き方のクセは、自分ではわからないものです。
一度、親御さんがお子さんの歩き方をチェックし、足裏全体で着地するペタペタ歩きをしているようなら、注意してあげてください。
浮き指や開張足になると、足の指を使わずに歩くようになります。
ペタペタとした歩き方をしている子供は、すでに足の指や足裏の筋肉が上手く使えていない可能性があります。
このまま放置しておくと、外反母趾や内反小趾などの足の変形や異常につながってしまいます。
今までは子供の歩き方まで気にしたことがなかったという親御さんも、ぜひお子さんの歩き方に違和感がないか見てあげましょう。
●子供の頃から正しい歩き方で外反母趾予防をしましょう
子供の頃から正しい歩き方をすることが、外反母趾の予防につながります。
数年前の調査によると、小学生の子供たちの約8割が「浮き指」の症状が見られたといいます。
足の指が浮いていると重心は後ろに偏り、そのバランスを保とうとして姿勢が悪くなります。
その結果、猫背になり、膝が曲がり、まっすぐに立つことも難しい子供たちが増えているというのです。
正しい歩き方をするためには、足の指をしっかり動かす必要があります。
足を踏み出して前に進むとき、足の指にしっかりと体重が乗らなければ、スムーズに体重移動ができません。
足の指を使わずに歩くクセがついてしまうと、さらに足の指の筋肉が衰え、それが外反母趾につながってしまいます。
現代の子供たちに外反母趾などの足のトラブルが増えているのは、足裏や足の指を使わなくなってしまったから。
歩いたり、走ったりするときの衝撃を吸収してくれる機能が衰えてしまったため、足に必要以上の負担がかかっているからなのです。
このままでは、ますます子供の外反母趾が増えてしまいます。
子供のうちから正しい歩き方をして、外反母趾を予防しましょう。
●まとめ:子供も外反母趾になる事がある?子供が外反母趾になってしまう原因とは?
子供の外反母趾が増えているというのは、衝撃の事実でしたね。
そしてその原因が、足の裏や足の指を使わなくなったことによる「歩き方」の変化だということにも驚きました。
外反母趾を予防するためには、子供の頃から正しい歩き方を身につけることが大切なようですね。