
外反母趾は一般的に女性に多いと言われていますが、男性でも発症することがあります。
男性は女性と違ってハイヒールやパンプスを履くわけでもないのに、なぜ外反母趾になってしまうのでしょうか?
外反母趾は進行性なので、気づいたら早めに対策を始めることが大切です。
適切な対策をとるためにも、男性の外反母趾の基礎知識を知っておきましょう。
今回は、男性が外反母趾になる2つの原因と、男性の外反母趾対策について解説いたします。
●一般的に女性に多い外反母趾だが、もちろん男性がなってしまうことも
外反母趾になるのは圧倒的に女性の方が多く、男性の発症数は女性の10分の1ほどです。
女性の方が外反母趾になりやすいのは、男性にくらべて女性は筋力が弱く、関節が柔らかいから。
しかし、数は少ないとはいえ男性も外反母趾になるということは、原因がハイヒールなどの先細りでヒールの高い靴だけにあるわけではないと考えられます。
では、男性の外反母趾にはどのような原因があるのでしょうか?
以下で解説いたします。
●男性が外反母趾になる原因1:歩き方に問題あり
男性・女性にかかわらず、外反母趾に大きな影響を与えているのが、「歩き方」です。
外反母趾になる方の多くは、正しい立ち方・歩き方をしていません。
正しく立ち、歩くためのカギは「足の指」にあります。
外反母趾を防ぐには、しっかり足の指にも体重を乗せて立つことや、足の指を使って歩くことが必要不可欠なのです。
外反母趾になりやすい歩き方には、次のようなものがあります。
■ペタペタ歩き
ペンギンのように足裏全体を地面につけて、ペタペタと歩いていませんか?
この歩き方は、足指を使わず、かかとと足の指のつけ根の2点で体重を支えることになるため、指のつけ根にかかる負担が大きく、外反母趾を引き起こしやすいのです。
■歩幅が狭い
男性には少ないかもしれませんが、歩幅が狭くちょこちょこ歩くのも重心移動がうまくできずに、足の裏に負担がかかってしまいます。
■体が傾いている
身体が前傾あるいは後傾していると、重心がずれて足の裏の一部に負担がかかるため外反母趾を発症しやすくなります。
●男性が外反母趾になる原因2:大きすぎる靴が原因
男性は女性のようにハイヒールやパンプスを履かない代わりに、サイズの合わない靴が原因となっているケースが見られます。
■靴のサイズが小さい
靴のサイズが小さすぎると足指を動かす余裕がないため、足指を使わずに歩くようになります。
かかとと指のつけ根の2点で体重を支えるため、歩行時の衝撃が指のつけ根に集中してしまい、足によくありません。
また足先が靴で圧迫されることも、外反母趾につながりやすくなります。
■靴のサイズが大きい
大きすぎる靴を履くと、無意識のうちに靴が脱げないように足指を反らしてしまいがち。
指が反っていると体重が乗せられないので、正しい歩き方に必要なスムーズな重心移動ができません。
そのため、サイズの小さい靴と同様に指のつけ根に衝撃が集中し、外反母趾になりやすいのです。
また靴のサイズが大きすぎると、歩行時に靴の中で足がすべってしっかり踏ん張れなくなります。
親指を使って蹴りだせないため、指のつけ根によけいな負担がかかることになります。
●男性の外反母趾対策はどうすればいいの?
男性の外反母趾を予防・改善するために、2つの外反母趾対策をご紹介しましょう。
1.足に合った靴を選ぶ
長さ・幅ともに足に合うサイズで、足指をしっかり動かせる靴を選びましょう。
サイズが自分の足に合っているかわからない方は、シューフィッターに足を計測してピッタリサイズの靴を選んでもらうことをおすすめします。
また、親指で蹴りだすときに、ソールが足の付け根の部分で曲がるかどうかもチェックしましょう。
このポイントがずれていると親指で蹴り出せず、正しい歩き方ができないので注意してくださいね。
2.正しい歩き方を習得する
歩き出す前に、まずは真っ直ぐに立っているかどうかをチェックしましょう。
横から見て、耳・肩・くるぶしを結んだラインが真っ直ぐなら◎
よくわからない場合は、壁に頭と肩甲骨、腰、ふくらはぎ、かかとをつけて立ってみます。
膝をまっすぐ伸ばしたまま、一歩を踏み出します。
腕は後ろに引くことを意識すると、自然に前に振り戻すことができます。
かかとから着地したら、そのまま小指のつけ根方向、そして親指のつけ根へと重心を移動しましょう。
最後に親指でしっかり蹴り出します。
正しい歩き方のポイントは、スムーズに重心を移動させること。
いきなり足裏全体で着地しないように注意してくださいね。
●まとめ:男性が外反母趾になってしまう原因とは?男性の外反母趾対策についても解説!
男性が外反母趾になる原因は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、足の指を使った正しい歩き方ができていないこと。
ペタペタ歩きや歩幅が狭い、身体が傾いているなどの歩き方の癖で、指のつけ根の負担が蓄積してしまうのです。
2つ目は、靴が足に合っていないため、歩行時の衝撃を分散できないこと。
外反母趾の予防・改善のためには、この2つの原因を取り除くことが重要!
自分に合った靴を選び、かかとから指のつけ根へと重心を移動し、最後に親指で蹴り出す正しい歩き方を身につけましょう。
「外反母趾かも…」と気づいたら、進行を抑えるためにも早めに対策を始めてくださいね。