外反母趾は遺伝も原因のひとつなの?改善はできるの?

外反母趾
外反母趾は遺伝も原因のひとつなの?改善はできるの?
鏡味 拡樹

ブログ著者:鏡味 拡樹

名古屋で外反母趾専門院を運営。柔道整復師の国家資格やフットケアの専門資格を保持する足の専門家。

 

 

好ましくない靴や歩き方によって、足に負担がかかって起きることが多い外反母趾。

しかし外反母趾は後天的な原因だけでなく、先天的な原因によっても引き起こされます。
そこで今回は、外反母趾と遺伝の関係をご説明します。

●外反母趾の原因のひとつとして遺伝が挙げられる

ハイヒールやつま先の細い靴、自分の足に合っていない靴の着用が外反母趾の原因になることは、よく知られていますよね。

また正しい歩き方ができていないことも、足へ過度に負担をかけることで外反母趾を引き起こすとされています。

このような後天的な原因ばかりが外反母趾を引き起こすものとして周知されていますが、先天的原因が関与している場合もあります。

遺伝で外反母趾になってしまうケースです。

外反母趾の原因になるような靴を履いたことがない人や赤ちゃんが外反母趾になってしまう原因には、遺伝が関係していると考えられます。

その特徴のひとつには、男性に比べて圧倒的に女性の方がなりやすい点も挙げられますよね。

そのため、外反母趾の母親や祖母がいる女性は、そうでない場合よりも外反母趾になりやすい傾向にあります。
条件に当てはまる女性は注意して下さいね。

●外反母趾になりやすい人には特徴がある?

外反母趾の原因のひとつに遺伝があるとは言っても、足親指の変形そのものが遺伝するわけではありません
遺伝するのは外反母趾の引き起こしやすさです。

外反母趾になりやすい人の特徴が親から子へと引き継がれることが、遺伝を原因とする外反母趾へとつながります。

遺伝する、外反母趾になりやすい人の特徴のひとつ目に挙げられるのは、足の形です。

親指の長さが他の指より突出していると、多くの力や負荷がかかることから外反母趾になりやすくなります。

また、5本の指の関節の位置が地面に対して同じ高さに揃っていない足も、外反母趾になりやすい足。
踏み出す際に軸が定まらず、関節のずれを引き起こします。

関節のずれを繰り返しながら歩いているうちに、外反母趾へとつながります。

2つ目の特徴は、足にしっかりとした硬さがないことです。
正常な足にはアーチがあり、負担が上手く分散されます。
足が柔らかいとアーチが崩れやすく外反母趾になりやすくなります。

また、アーチが崩れて外反母趾になりやすい状態にあると、足の他も関節にも大きな負荷がかかります。

この負担も足が柔らかいと受け止めきれずに、さらに外反母趾を引き起こすリスク増大させてしまうので要注意

アーチが崩れると足の幅が広くなる開張足や、土踏まずがなくなる偏平足になります。
開張足や偏平足は、歩行の際に足の内側にかかる負担を増大させ、外反母趾につながる過回内という症状を引き起こします。

●遺伝が原因の人でも外反母趾は改善できる

残念ながら足の形や柔らかさといった遺伝的要因を変えることはできません。

しかし、先天的な遺伝が原因であっても、靴や歩き方と言った後天的なものが原因であっても、外反母趾であることに変わりはありません。

きちんと対策することで改善が期待できます
外反母趾を改善・治療する方法には、いろいろあります。

悪化して、重症にまでなってしまった外反母趾には手術が行われますが、そこまでひどくなっていない場合は、装具装着や運動と言った保存療法で経過を見るケースもよくあります。

まだ進行していない場合には、サポーターの使用やテーピング、さらには靴や靴下を変えるだけで改善が見られることも。

遺伝だからと言って諦める必要はありませんよ。

●外反母趾かも!?と思ったら専門家に早期相談をしよう

外反母趾はできるだけ早く、対策することが重要です。進行してしまうと、改善や治療も大変になります。

遺伝的要因を持っている場合は進行も早い恐れがあります。

外反母趾になりやすい人は足親指をこまめにチェックし、変形していないか確認することをおすすめします。

また、歩きにくさを感じたら外反母趾を疑ってみましょう
早く気づくことが、早期の対策には必要ですよ。

どのような対策を行うべきかは、専門家に相談することをおすすめします。

外反母趾の改善・治療には多くの方法があることは前述の通りで、もっとも大変な治療方法は手術

手術時には入院、手術後しばらくはギプスや松葉杖が必要になり、大変です。
そうならないためには、早く対策することが肝心。

また、たくさんある外反母趾の治療・改善方法の中から最適なものを選ぶためには、専門家のアドバイスも必須です。

専門家に相談することで、自分にぴったりな方法選択することができますよ。
サポーターやテーピング、靴・靴下を変える改善方法では選び方や装着、巻き方の指導も受けられます。

外反母趾が疑われるような変化があったら、専門家へ早期相談しましょう

●まとめ:外反母趾は遺伝も原因のひとつなの?改善はできるの?

遺伝も外反母趾の原因のひとつですが、足親指の変形そのものが親から子へと引き継がれるわけではありません

足の形、あるいは柔らかと言った外反母趾になりやすい人の特徴が遺伝するだけです。

遺伝の外反母趾でも、他の後天的な原因で引き起こされたものと同じように改善・治療することができますよ。
専門家に早期相談して、対策しましょう

この記事を書いた人

鏡味 拡樹

「名古屋外反母趾フットケア専門院」院長|柔道整復師(国家資格)

鏡味 拡樹

フットケアの専門資格であるJapan therapist Diplomaを保持し、運営する外反母趾の専門院は元Jリーグトレーナーや同業者も推薦。
再発防止にも目を向けた、根本からの外反母趾対策を行っている。

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