
靴を履くたびに痛みが走る。
親指の付け根の骨が飛び出してきた気がする。
そんな症状があったら、外反母趾になりかけているかもしれません。
そのままにしておくとさらに痛みが強くなり、指が変形してしまう可能性もあるので注意が必要です。
今回は、外反母趾になりかけている方必見の対策について解説します。
●親指の角度が15度以内は外反母趾ではなく正常
親指の角度が15度以内であれば、外反母趾ではなく、正常です。
少しでも親指が曲がっていると「外反母趾かもしれない」と不安になる方は多いですよね。
しかし、「外反母趾診療ガイドライン」によると、外反母趾角(HV角)の正常値は9~15度、15~20度未満を軽度、20~40度未満を中等度、40度以上を重度という診断基準があります。
誰でも多少は親指が曲がっているものです。
15度以内であれば正常の範囲内と覚えておきましょう。
参考:http://minds4.jcqhc.or.jp/minds/hallux_valgus/hallux_valgus.pdf
●普段ヒールを履いている女性は外反母趾のなりかけの方が意外と多い
普段からヒールの高い靴を履いている女性の中には、外反母趾になりかけの方が意外と多いようです。
あなたは大丈夫ですか?
女性が履く靴は全体的に細身の物が多く、特につま先が細いデザインの靴やヒールの高い靴は、指への圧迫が強くなるので注意が必要です。
低いヒールよりも高いヒールの方が、足が綺麗に見えるといった視覚効果もあることから、ハイヒールの靴は美意識の高い女性に好まれています。
しかし、ハイヒールは体重がつま先部分に集中するため、外反母趾のリスクを高めてしまいます。
普段からヒールの高い靴を履いている方は、外反母趾になりかけているかもしれないので気を付けましょう。
●外反母趾になりかけているかも?と思ったら足をいたわろう
外反母趾になりかけているかも…と思ったら、自分の足をいたわってあげましょう。
靴を履いたとき、親指の付け根に痛みはありませんか?
靴を脱いだときに、親指の付け根の関節が赤く腫れていたり、熱をもったりしていませんか?
このような症状がある方は、すでに外反母趾になりかけているかもしれません。
まずは、いつも履いている靴が自分の足の形に合っているか、サイズはちょうど良いか、甲やかかとがフィットしているかなどチェックしてみてください。
足に合わない靴やヒールの高い靴、不安定なサンダルなどを日常的に履いていると、外反母趾の症状を進行させてしまう可能性がありますので、一度、靴を見直してみましょう。
また、きつめの靴下やストッキングを一日中履いている方で、靴下やストッキングを脱いだとき、靴の形に指が曲がったままの方も要注意です。
関節が曲がったままにならないように、靴を脱いだらマッサージをしてほぐしましょう。
外反母趾の予防にはヒールの低い靴の方が良いことはわかっていても、やはりオシャレなハイヒールを履きたいという方もいますよね。
そんな方は、ハイヒールで過ごす時間をできるだけ短くする工夫をし、必要に応じて靴を履き替えるようにするだけでも違いますよ。
足への負担を少しでも減らし、足をいたわってあげることが、外反母趾の悪化を防ぎます。
●外反母趾のなりかけであれば、市販のグッズでも対応できる可能性が
外反母趾になりかけているのであれば、市販のグッズで対応できる可能性があります。
外反母趾サポーターやインソールなど、外反母趾の予防や痛みの緩和に役立つグッズはたくさんあり、インターネット通販などでも手軽に購入することができます。
症状に合わせて試してみてはいかがでしょうか。
外反母趾サポーターには、痛みのある関節部分をやさしくサポートしてくれるパッドタイプのものや、しっかりと足を包み込むサポータータイプのもの、指の間に挟んで無理なく広げるタイプのものなどいろいろあります。
素材もシリコン、ナイロン、エラストマー、ポリエステル、メッシュなどさまざまな種類のものがあるので、好みのものを選ぶと良いでしょう。
靴の中に敷いて使うインソールにもいろいろな種類のものがあります。
外反母趾は歩き方の癖や足裏や指の筋力低下により、足裏のアーチが崩れることも原因の一つです。
インソールがアーチを自然に押し上げ、足や膝、腰への負担を軽くし、痛みを和らげる効果が期待できます。
オーダーメイドのインソールならフィット感は抜群ですが、値段は少々高め。
強い痛みや関節の変形などがまだない場合は、市販の外反母趾用インソールを使い、様子をみても良いでしょう。
●やはり外反母趾の事は専門家に聞く事が一番
外反母趾の事は、やはり専門家に相談するのが一番です。
少しくらい痛みがあっても、まだ指は曲がっていないから大丈夫。
しかし、油断をしていると少しずつ進行してしまうのが、外反母趾の怖いところです。
外反母趾の痛みを我慢しながら歩いていると、痛みのある足を無意識にかばってしまい、体のバランスまで崩れてしまいます。
その結果、膝や腰、首などさまざまな場所に不調が出てしまうこともあるのです。
インソールやサポーターなどを使っても症状が改善しない場合は、歩き方や姿勢など体のバランスが崩れていることが外反母趾を招いている可能性があります。
一度専門家に相談することをおすすめします。
●まとめ:外反母趾になりかけの方は意外と多い!?今のうちに対策をしよう!
外反母趾は痛みを伴いながら少しずつ親指が曲がってしまう足の病気です。
親指の角度が15度以内であれば正常ですが、それ以上になると外反母趾と診断されます。
しかし、角度は正常でも、親指の付け根の関節に痛みがある場合は、外反母趾になりかけているかもしれません。
早めの対策を行い、症状の悪化を防ぐことが大切です。
市販のグッズでも対策はできますが、改善がみられないときは迷わず専門家に相談しましょう。