
足親指が靴による悪影響などで曲がってしまう外反母趾。
足の指という目立たないところの変形だと、軽く思っていませんか?
しかし外反母趾は悪化が進むにつれ変形もひどくなり、脱臼といった他の症状も引き起こすこともあります。
足人差し指の脱臼や足親指の亜脱臼を防ぐためには、早期に改善することが大切です。
外反母趾で脱臼が起こる理由と予防方法をご紹介します。
●外反母趾によって脱臼してしまうことも
足親指が「く」の形に変形してしまう外反母趾は、女性がつま先の細い靴やヒールの高い靴が原因でなることで知られていますよね。
なりかけの頃は何も感じず、発症に気付かないケースもよくあります。
日常生活に支障がないからと、放置してしまう人もたくさんいるようです。
しかし、外反母趾はそのままにしておくと進行し、悪化して重症化してしまう恐れが。
脱臼といった他の症状の原因にもなるので、注意する必要があります。
外反母趾によって引き起こされる脱臼の1つは、足人差し指の脱臼です。
外反母趾になると足親指が体の外側、つまり足人差し指の方に曲がっていってしまいますよね。
進行して曲がり具合がひどくなると足人差し指を圧迫し、脱臼を引き起こします。
また、外反母趾は、変形が起こっている足親指の亜脱臼も引き起こします。
変形によって関節が突き出るようになり、外れかけて亜脱臼となります。
進行が進んで中等症以上になってから起こる症状ですが、足親指が亜脱臼になると外側に開けなくなります。
その結果、足親指の付根にもっとも近い部分の骨が広がり、ますます関節が出っ張って靴に当たって痛むようになります。
●外反母趾による脱臼を防ぐためにできることとは?
外反母趾が原因で脱臼にならないようにするためには初期のうちにきちんと対策し、症状の進行を防ぐことが重要です。
人間には治癒力が備わっていて、風邪などは自然治癒が望めます。
しかし、外反母趾は一度なってしまうと、放っておいて知らないうちに治っていることは期待できません。
そのまま自然に任せていても、曲がってしまった足親指が元に戻ることはないことに気をつけましょう。
放置しておくと進行して悪化し、重症化することに。
脱臼を引き起こすことはもちろん、もっと深刻な悪影響が生じることも十分に考えられます。
外反母趾によって脱臼になったり他の悪影響が生じたりすることは、初期の対策で予防できます。
日頃から足の健康に気を配り、外反母趾に気づかなかったり放置したりしないようにしましょう。
外反母趾の原因となるようなデザインの靴が好きだったり仕事の都合などの理由があったりして頻繁に履く女性は、とくに注意が必要です。
また足の形や柔らかさといった遺伝的要素も、外反母趾のなりやすさと関係しています。
足親指が足人差し指より長い人、足が柔らかい人は外反母趾になりやすいので気をつけましょう。
このような外反母趾発症リスクの高い人は進行スピードも早いと考えられます。
脱臼などに発展する前に、しっかりと対策することが必要です。
●脱臼が起こるまで外反母趾を放置せずに早期改善を!
外反母趾の早期改善には足指のストレッチと体操が効果的です。
足指のストレッチを行うことによって柔軟性を維持して、変形しにくい足にすることができます。
揉みほぐしたり指と指の間を広げたりして、1日中靴に押し込められていた足をストレッチしましょう。
足指の体操をすると筋力がつき、足親指にかかる負荷を軽減することができます。
代表的な3つの体操をご紹介しますね。
- 足指でグー・チョキ・パーをする
- 足元にタオルを広げて椅子に座り、足指でたぐる
- 両方の足の親指に輪ゴムをかけ、引っ張り合う
どの体操も身近にある物だけで簡単に行えるので、ぜひやってみて下さいね。
また、外反母趾の進行を防いで改善を図るためには、きちんとした靴選びも重要です。
足に負担をかける靴は避け、自分に合った靴を履くようにしましょう。
つま先が細い靴やヒールの高い靴は当然、足の健康に良くありません。
足指を圧迫しない形、かかとの低い靴を履いて下さいね。
仕事などで着用しなければならない場合は、休憩中や通勤中は他の靴に履き替え、できるだけ着用時間を短くしましょう。
足指が動かせる余裕のある靴を履くことが、外反母趾予防や改善につながります。
適度な余裕の目安は1㎝や1.5㎝です。足が前滑りしないかどうかと合わせてチェックして、自分に合う靴選びをしましょう。
●まとめ:脱臼になってしまうこともある外反母趾!外反母趾は早期改善がカギ!
外反母趾はただ足親指が変形するだけでなく、体にさまざまな悪影響を及ぼします。
足人差し指の脱臼や足親指の亜脱臼が引き起こされる可能性があるので、要注意。
脱臼にならないためには、外反母趾を早期に改善することが大切です。
足指のストレッチや体操で、変形を防ぎましょう。
外反母趾予防・改善には、正しい靴選びも重要です。
適切な余裕のある靴を選んで履いて、足の健康を守りましょう。