
足の関節が腫れたり関節が変形したりする症状が似ていることから、外反母趾とリウマチは関係があるように思うこともあるかもしれません。
リウマチになると必ず、外反母趾になるとは限りませんが、リウマチの関節変形が基盤となり外反母趾になることもあるのでまったく関係がないとも言えません。
そもそもリウマチはどのような症状で原因はどのようなものがあるのでしょうか。
そこで今回はリウマチの原因や外反母趾との関係についてご紹介いたします。
●そもそもリウマチとは?
外反母趾とリウマチの関係の前にそもそもリウマチとはどのような病気なのでしょうか。
リウマチは、関節が炎症を起こして腫れ続けることで関節機能に障害が起こります。
足の関節がリウマチになった場合は、足を構成する骨をつなぐ靭帯が緩んだり関節が炎症することにより脱臼をおこし、外反母趾のように親指が小指側に曲がることもあります。
左右同時に症状が生じやすく、次第に関節を動かさなくても痛みが出るようになります。
リウマチの症状が進行すると貧血や口内炎になったり、息切れしやすくなったりと生活の活動が制限されることも。
30代~50代が発症するピークで20代など若い人も多数発症しており、その多くは女性です。
リウマチは進行性の病気で進み方は個人差があり、急に悪化することはありませんが、放っておくと外反母趾のように関節変形するだけではなく、関節破壊により曲がらなくなることもあります。
進行するのを防ぐためには、関節の炎症がひどくなる前に対策をすることが大切です。
●リウマチの原因は?
外反母趾と同じように女性に多く見られるリウマチですが、原因は免疫の異常によるものと考えられています。
体に侵入してきた細菌やウイルスを攻撃して体の外に追い出してくれる免疫ですが、その免疫が何らかの事情でおかしくなり、自分の体を攻撃するのが自己免疫疾患です。
自己免疫疾患はストレスやウイルスの感染、喫煙などがなんらかの影響を及ぼしていると考えられています。
またリウマチは、自己免疫疾患により関節の機能を支える滑膜に炎症が起こります。
最初は、足の指などの関節に発症しても放置していると膝や肩などの大きな関節に炎症が広がることもあります。
●リウマチの関節変形が基盤となり外反母趾になることも
リウマチは足の靭帯のゆるみや関節が炎症することで足骨のバランスが失われ節変形します。
そのためリウマチの関節変形が基盤となり、足の親指の母趾内転筋と母趾外転筋が緩んでバランスが崩れ、関節が亜脱臼して外反母趾になることも。
リウマチによる長期の炎症が原因で関節変形がひどくなってくるので、外反母趾にならないためには早めの対策が有効です。
進行すると骨や関節の破壊につながりますが、まだ破壊されておらず変形もおこっていない早期なら関節の変形を予防する対策もしやすくなります。
足や指の手が腫れているなと感じたら、痛みがなくても病院や専門院などに相談してくださいね。
●外反母趾は関節リウマチによる関節破壊や靴によって起こる
外反母趾の40%は関節リウマチによるものと言われています。
これは、腫れと痛みが少なくても関節内部で炎症が続き、関節破壊が進んでいることも。
関節破壊の初期は骨や軟骨の破壊は見られませんが、滑膜が増殖します。
次に、軟骨破壊により骨が狭くなり、末期は関節が強直や固定してしまうため関節が動かなくなります。
そして外反母趾やリウマチは、最初は痛みがなくてもだんだんと歩いているときや長時間立っているときに足が痛み出します。
足が痛みだすと幅の広い靴を履く方も多いですが、幅の広い靴を履くことで足がどんどん横に広がり靭帯がゆるみ、さらにリウマチが関節変形しやすくなるので外反母趾が悪化します。
外反母趾や関節リウマチによる関節破壊で悩んでいらっしゃる方や靴選びに悩んでいる方は70%以上いると言われています。
リウマチや外反母趾でお悩みの方は、足にフィットして圧を分散するような靴を履きましょう。
どのような靴を履いたらいいのかわからない、靴以外のケアを知りたい方は専門院でも相談にのってくれますよ。
●まとめ:そもそもリウマチとは?リウマチと外反母趾の関係性について解説!
主に、自己免疫疾患により関節に炎症が起こり放置しておくと関節変形したり関節破壊につながるリウマチは、外反母趾と関係があります。
外反母趾と同じように女性の多いリウマチは、自己免疫疾患が主な原因と考えられています。
リウマチの方が全て外反母趾になるとは限りませんが、リウマチによる関節変形が基盤となり外反母趾になることもあります。
また、外反母趾は関節リウマチによる関節破壊や靴によっても起こるので、足指が腫れてきている、母趾が痛い、靴選びがあっているのかわからない方は早めに対策をしてくださいね。