
外反母趾など足のトラブルを抱えてしまうと、他にも悪影響を生じやすくなります。
その1つとして挙げられるのが、腰痛。
慢性的に腰に痛みを感じるようになったり、ギックリ腰になりやすくなったりします。
腰に不安があると、日常生活で様々な不便を感じるように。
また、外反母趾は膝の痛みの原因にもなります。
足のトラブルはどのように腰や膝の痛みと結びつくのでしょうか?
足トラブルと膝や腰の痛みとの関係と、外反母趾予防効果のある対策方法をご紹介します。
●外反母趾などの足のトラブルと腰痛をお持ちの方は多い?
足トラブルと言えば、外反母趾が有名ですよね。
足親指に起きる変形のことで、指先が体の両外側に向かって曲がり、「く」の形になってしまう状態を指しています。
つま先の細く尖った靴やハイヒール、自分の足に合っていない靴など、足への負担が大きい靴を長時間履き続けることが原因だということも、よく知られていますよね。
その他、足の柔らかさや指の長さなども外反母趾のなりやすさに関係していて、こうした遺伝的要素が原因になることもあります。
両親や祖父母に外反母趾の人がいる場合は遺伝的要素を受け継いでいることも考えられるので、足親指の形に変化を生じていないか、日頃から十分に注意しておく必要があります。
また足のトラブルには外反母趾の他に内反小趾や偏平足、開帳足といったものもあります。
内反小趾は外反母趾の小指バージョンとも言えるもので、足小指が体の内側に向かって曲がる変形を指しています。
偏平足は土踏まずが潰れる変形のことで、開帳足は足指の付根の少し下にあるはずのアーチが崩れることで起こる足裏の横方向への広がり。
偏平足も開帳足も歩行の際、着地や踏み出しに必要な重心移動がスムーズに行えずにペタペタとした歩き方になることが特徴です。
このような足のトラブルを抱える人の多くが、同時に腰痛の悩みを抱えています。
あなたは大丈夫ですか?
●外反母趾などによる足の痛みから姿勢が崩れ腰痛に
最初は全く気にならない程度であっても、外反母趾は何の対策もせずに放置しておくと進行していってしまいます。
次第に痛みも生じるようになり、立ったり歩いたりといった動作に支障が出るようにも。
姿勢も悪くなることで体の他のところにも悪影響が出るので、注意が必要です。
外反母趾による悪影響が及びやすいところと言えば、腰。
外反母趾の痛みをかばって日常の動作を行っているうちに、腰に負担をかけてしまうので気をつけなければなりません。
腰に良くない姿勢にならないよう、注意を払って生活しましょう。
●外反母趾は腰痛だけでなく膝の痛みにも
外反母趾は足親指に生じる変形ですが、姿勢が崩れることで辛い腰痛の原因にもなります。
さらに膝の痛みも引き起こすことがあるので、注意が必要です。
立つ・歩くという日常何気なく行っている動作は、実は膝に体重の約8倍もの大きな負荷をかけています。
膝はこの高負荷を吸収して、下半身にかかる衝撃を和らげる役割を担っています。
外反母趾になると変形や痛みのため、足親指に十分に力をかけることができなくなることは想像できますよね。
また足裏全体も上手に使えなくなります。
足親指や足裏がきちんと正しく使えなくなると、膝にかかる負荷を増やしてしまうことになり、痛みや故障へとつながります。
●外反母趾は事前に予防して対策をしておこう
腰痛や膝の痛み、故障を避けるためにも、外反母趾にはならないようにすることが大切です。有効な予防方法で、対策しましょう。
外反母趾の予防方法には履く靴での対策と、体操があります。
靴での対策ではまず、外反母趾の原因となるような靴は避けることが大切です。
つま先の細く尖った靴、ハイヒール、自分の足に合っていない靴は外反母趾の原因になるので、履かないようにしましょう。
足先に十分な余裕のある靴が外反母趾予防の効果が期待できる靴です。
1~1.5㎝程度を目安に、履いていても足指が自由に動かせるような余裕のある靴を履くようにしましょう。
かかとの低い靴、足が前滑りしないように甲が固定される靴であることも大切です。
足指の筋肉を鍛えたり、十分に使えるようにしたりして変形を防ぐ効果が期待できるのが、体操です。
何も用いずにできるのが、足指でじゃんけんの「グー・チョキ・パー」をする体操。
他にも両足親指にかけた輪ゴムを引っ張り合う体操や、床に広げて置いたタオルを足指で掴む体操をすると、外反母趾予防につながります。
お風呂上がりなどに日課にして行うと、無理せずに続られますよ。
●まとめ:外反母趾などの足のトラブルを抱えている方は腰痛にお悩みの方も多い!?
外反母趾をはじめとする色々な足のトラブルは、体に様々な悪影響を及ぼします。
姿勢の崩れから腰痛を引き起こしたり、足指や足裏が上手く使えなくなることから膝の痛みの原因となったり。
足全体の健康を維持するためにも、外反母趾はならないようにすることが1番。
外反母趾にならない靴選び、足指の体操といった予防方法を行って、しっかりと対策しましょう。