外反母趾を放置してしまうのは危険!?放置によるリスクについて

外反母趾
外反母趾を放置してしまうのは危険!?放置によるリスクについて
鏡味 拡樹

ブログ著者:鏡味 拡樹

名古屋で外反母趾専門院を運営。柔道整復師の国家資格やフットケアの専門資格を保持する足の専門家。

自分の足を見て「外反母趾かもしれない」と思っている方の多くは、すでに外反母趾になっているか、放置してしまうとなりうる外反母趾予備軍です。

関節の出っ張りが気になっていても、「まだ痛みがないから…」と何もせずそのままにしている人も多いようですが、放置は危険です。

そこで今回は、外反母趾を放置してしまうことの危険性やリスクについて解説します。

自分だけは大丈夫と思わず、早めの対策を心がけましょう。

 

●外反母趾の放置は厳禁?

外反母趾は放置してはダメなのでしょうか?

親指がMTP関節から「く」の字に曲がってしまう外反母趾。

親指の付け根部分に炎症が起こり、バニオンと呼ばれる出っ張りができることも多く、痛みで辛いというイメージを持っている方も少なくありません。

しかし、初期段階では親指が曲がる角度も小さく、痛みも強くありません。

靴を脱いだときに親指が人差し指側に傾いていても、手で戻せば元に戻ります。

親指の付け根の関節が少し腫れていたり、赤くなったりしていても、痛みを感じるのは靴を履いているときだけ。

痛みも弱いため、放置してしまう方が多いのですが、外反母趾は重症化してからでは改善が難しくなるので、放置は厳禁です。

外反母趾予備軍かもしれない…という自覚がある方は、早めに対策をはじめましょう。

●外反母趾は放置してしまうと悪化してしまう恐れが!

外反母趾を放置してしまうと、悪化してしまう恐れがあるので要注意です。

また、放っておいて治るものではありません。

放置すると進行して症状が悪化し、痛みや指の変形も強くなってしまいます。

外反母趾の原因は一つではなく、さまざまな要因が重なりあって起こります。

足を圧迫するパンプスやハイヒールを履く女性に多く見られる傾向はありますが、歩き方の癖や足の筋力低下によって起こる

アーチの崩れ、筋肉が衰える加齢も要因の一つです。

足のアーチが崩れると、土踏まずがなくなる扁平足になったり、横幅が広がる開張足になったりします。

これも外反母趾を引き起こす要因です。

また、足の形や遺伝、性別も影響しているといわれています。

日本人の足の形は主に3タイプで、親指が一番長いエジプト型人差し指が長いギリシャ型指の長さがほとんど同じスクエア型に分かれます。

最も外反母趾になりやすいのがエジプト型で、親指が長いため靴で圧迫を受けやすいのがその理由です。

ところが日本人で最も多いのもこのエジプト型で、全体の約7割の人がこのタイプといわれています。

靴の圧迫を受けやすい足の人が親指を圧迫するつま先の細い靴やハイヒールを履くと、外反母趾のリスクが高まってしまうので注意しましょう。

そして、筋肉量も少なく関節も柔らかい女性の方が、靴の圧迫による影響を受けやすく、外反母趾になりやすい足の形や特徴などは、遺伝する可能性もあるため、身内に外反母趾の人がいる場合は注意しておくと良いでしょう。

外反母趾のリスクが高めの人は、少しでも足に変化を感じたら放置は禁物です。

悪化しやすいことを自覚し、早めの対策を行いましょう。

参考:http://www.do-yukai.com/medical/123.html

●外反母趾を放置せずなるべく早く対処しよう

外反母趾かもしれないと思ったら、放置せずなるべく早く対処することをおすすめします。

最初の対策としてやってほしいことは、靴のチェックと見直しです。

ヒールの高さ、靴の形、大きさ、フィット感インソールなど

足への負担が少ない靴を選ぶようにしましょう。

足裏にかかる体重のバランスを考えると、ヒールの高さは2cmがちょうど良いといいます。

ヒールが高くなればなるほどバランスは前方に偏り、足も前に滑りやすくなるため、より一層親指や付け根の関節への負担が増えてしまいます。

外反母趾の自覚症状がある方は、ヒールの高さは4cmくらいまでにしておきましょう。

小さめの靴や大きめの靴は避け、つま先に少しゆとりのある靴を選びましょう。

そして、甲はベルトや紐などで固定しつつも調節ができるものを。インソールを使って崩れたアーチを支えると、痛みの軽減も期待できます。

足に合わない靴をそのまま履き続けていると、外反母趾のリスクを高めてしまうだけでなく、症状の悪化にもつながります。早めに対処しましょう

参考:http://ashinoonayami.com/2018/05/2279/

●外反母趾を放置して悪化すると脱臼の恐れも

外反母趾を放置してしまうと、悪化して脱臼してしまう恐れもあります。

親指がくの字に曲がる、付け根の関節部分が飛び出している、バニオンができて痛いなど、外反母趾は対策をしないでいると、進行してさらに症状が悪化します。

親指の曲がっている角度が20度以上あれば外反母趾です。

親指に変形や痛みがあると、歩くときのバランスが崩れやすくなりさらに変形が進んでしまう恐れがあるので注意しましょう。

進行すると親指の変形にねじれが加わり、関節が半分脱臼する亜脱臼を起こしたり、完全に関節が外れて脱臼したりすることもあります。

親指が人差し指や中指の下に潜り込むことで、脱臼するケースもあるようです。

外反母趾を放置して重症化すると、このように脱臼してしまうケースもあるため、痛みの有無に関わらず、早めに対策をすることが重要です

参考:https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_24.html

●まとめ:外反母趾を放置してしまうのは危険!?放置によるリスクについて

外反母趾は自然に治るものではなく、放置すると進行してしまうので注意が必要です。

症状が悪化すると、親指の曲がり方も強くなり、痛みで歩けなくなったり、関節が外れて脱臼したりする可能性もあります。外反母趾を放置するリスクは、思っている以上に大きいものです。

普段から足に優しい靴を履くように心がけ少しでも異変を感じたら早めに対策するようにしましょう。

この記事を書いた人

鏡味 拡樹

「名古屋外反母趾フットケア専門院」院長|柔道整復師(国家資格)

鏡味 拡樹

フットケアの専門資格であるJapan therapist Diplomaを保持し、運営する外反母趾の専門院は元Jリーグトレーナーや同業者も推薦。
再発防止にも目を向けた、根本からの外反母趾対策を行っている。

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