
こんな場面で股関節が痛む、という大変な思いをしている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
例えば「朝、歩き始めの時に痛む」や「長時間の立っての姿勢や出かけた際に、痛む」など股関節の悩みや痛みをお持ちの方、特に女性が増えていると言われています。
実は「股関節痛」は「外反母趾」同様に、女性が悩みを訴えている場合が多いのをご存知ですか?
今回は、足が体に様々な影響を及ぼすということについて、股関節痛と外反母趾の関係性の観点から探っていきます。
●股関節痛とは?
歩くのも、長時間立っているのも辛く痛みがあるという「股関節痛」とは、どのようなものなのでしょうか?
股関節痛は男性に比べると女性に多く見られると言われています。
その理由は、女性は男性に比べて筋力が弱いということや、出産を安全に行えるように関節が浅く造られているという身体の構造上の関係もあり、股関節の痛みが生じやすいようです。
股関節の構造は、大腿骨の先端にある丸い部分の大腿骨骨頭と、骨盤側で骨頭の受け皿になる深いお椀の形になっている臼蓋との組み合わせでできた、球(きゅう)関節となっています。
通常、股関節には歩行時には体重の3~4割がかかっていると言われており、普段から正常に安定し維持するためには股関節周辺の筋肉を鍛えておくことが大切です。
股関節痛の原因は複数あり、加齢によるものや疾患や外傷などがありますが、実はそれ以外にも原因と考えられるものがあるので、次から解説していきます。
●股関節痛と外反母趾は関係しているのか?
股関節の痛みや変形の症状が増えており、その理由として足が関係していると言われ、外反母趾もその原因に挙げられています。
どうして股関節痛と外反母趾は関係しているのでしょうか?
身体の土台である足が外反母趾になることにより、症状がだんだんとひどくなると生じた痛みをかばい、正しい姿勢での歩行が難しくなってくるからです。
そうすると外反母趾の痛みによって足裏が安定せず、かかとに重心がかかり股関節の歪みを引き起こすことで股関節痛が生じるからであると考えられます。
●外反母趾などによって足裏が不安定な方は股関節痛につながる
前述したように、痛みが伴う外反母趾などによって足裏が安定せず、かかとに重心がかかり、股関節の歪みを引き起こすことで股関節痛が生じるということがお分りいただけたのではないでしょうか。
外反母趾になる大きな要因は諸説ありますが、その中でも足裏の機能の低下が大きいのではないかと考えらえます。
足裏のアーチが崩れることによって、扁平足になるなど足が変形してしまうということが起こりやすくなると言えるでしょう。
歩行時に地面を蹴りだしが弱いと、足の筋肉をうまく使えていない可能性も。
意識して歩いたり、タオルギャザーなど足指を使ったセルフケアなど自分でできることを始めてみることもおすすめです。
●外反母趾によって不自然な歩き方をすると股関節痛だけでなく様々な痛みにつながる
以上のことから、外反母趾によって不自然な歩き方をすると股関節痛だけでなく、様々な痛みに繋がるので注意が必要です。
また、不自然な歩き方をすることによって、身体が歪み、その他の部位にも影響を及ぼす可能性が高いと言われています。
例えば、膝の痛みや腰痛、肩や首なども症状として出てくる場合が多く、足は身体の土台でもあります。
その土台である足が外反母趾の痛みなどの症状によって、その他の部位に影響するのは当然のこととと言えそうです。
そのため、肩や首・膝や腰の痛みを対処するだけでは症状が治まることはなく、根本的な原因を取り除くことが重要となってきます
外反母趾は早めの対処や予防を行うことによって、その予後は変わってきます。
症状が悪化してから対処するのではなく、ひどくなる前に外反母趾の対処をすることで股関節痛だけでなく、その他の症状の痛みに対しても改善が期待できるのではないでしょうか。
このことから言えるのは、足の構造を本来のあるべきポジションに戻し、正しい歩行をすることが大切になってきます。
●まとめ:股関節痛と外反母趾の関係性について!足は体に様々な影響を及ぼす
これまで股関節痛と外反母趾の関係性について探っていくと、外反母趾は足だけの問題ではなく、身体全体にまで影響を及ぼすということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
このように、身体の一部に症状が出現しても、その痛みが出ている部分に原因があるとは言い切れません。
特に今回は、外反母趾が股関節痛を引き起こす原因の1つとしてあげられるとお伝えしてきました。
外反母趾は自然に治ることはないので、足裏や足の指をしっかりと使うことを意識して運動やエクササイズなどを取り入れたり、ご自身にあったシューズを選ぶようにしましょう。
そうすることで股関節痛を改善することが可能になってくるかもしれません。
そして、悪化するような場合は早めに専門機関に相談することをお勧めしましょう。