
外反母趾は、親指が曲がって痛みがあるだけと思っていませんか。進行すると親指のつけ根が出っぱって、痛みだけではなく痺れを感じるようになってしまいます。
一般的には、痛みよりも痺れは慣れるとも言われていますが、不快な違和感が続くとつらいですよね。
こちらでは、外反母趾によって親指がしびれてしまったときに、どのようにしてしびれを取り除いたらよいのかをお伝えいたします。
●外反母趾が進行すると親指に痺れが生じることも
外反母趾は親指の痛みで気づくことも多いのですが、コブのような出っ張り部分は「バニオン(Bunion)」と言います。
関節のまわりには滑液包(かつえきほう)と呼ばれる液体が入っている袋があり、関節を滑らかに動かすクッションの役割をしています。
硬かったり幅の狭い靴を履くことでバニオンが圧迫されると、関節の摩擦を減らしてすり減るのを防いでいる滑液包が炎症をおこして、腫れや赤み、痺れが生じてしまうこともあるのです。
●知覚神経が通っており、圧迫によって痺れてしまう
親指のつけ根にできたバニオンが刺激を受けて炎症が起きると、痛みや温度の感覚を伝える知覚神経がバニオンによって圧迫されることで痺れがおこるのです。
バニオンが知覚神経を圧迫することによりチクチクするような痺れを感じたりしますが、親指の曲がり具合に関係なく軽度の状態でも痺れの症状が出ることがあります。
神経の圧迫がある場合には、バニオンのあたりを軽くたたくと足先部に痛みが響くTinel徴候と言われる症状がみられます。
さらに、外反母趾が進行するとバニオンにだけでなく足の甲の関節にも負荷がかかって出っぱることで、足の甲の神経が圧迫されて足先にかけて痺れが起こることもあるのです。
●外反母趾に痺れが起こった場合はどうすればいい?
履くとしびれや痛みがひどくなる靴はすぐに見直し、靴の足先のスペースが広くバニオンが圧迫されない靴を選びましょう。
「外反母趾診療ガイドライン」でも、靴の見直しによって痛みを減らす効果があると考えられています。
参考:https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0200/G0000735/0001
仕事などでどうしてもハイヒールやパンプスを履かなければならない場合には短時間にすることを心がけたり、シューフィッターさんがいる店舗で相談したり、オーダーメードの靴をつくる方法もあります。
足の悪化具合によっては、保険を使って変形した足に合わせた治療用の靴をオーダーして作ることを、病院で相談してみてはいかがでしょうか。
硬く動きにくくなってしまった足裏や足先の筋肉、靭帯の柔軟性を回復するためには、適度な足先や足裏マッサージ、ストレッチで柔らかくしてから、親指を開く働きがある拇趾内転筋などの筋力強化を行いましょう。
足先は血行が悪くなりやすく冷えやすいので、足裏マッサージや筋肉を使うことで血流を良くして冷えを防ぎ、痺れを軽減することができます。
自宅ではお風呂にゆっくりと入りながら、足裏マッサージをしたり、足指をグー・チョキ・パーに動かしてみましょう。
外出時や職場で冷えを感じたら、カイロなどで温めてみてはいかがでしょうか。
●外反母趾が悪化して痺れなどにならないように早期改善を
コブのように出っぱってしまったバニオンが神経を圧迫することで痛みや痺れが強い場合には、手術療法という選択肢があります。
外反母趾対策を行っていても痛みや痺れが抑えられずにひどくなってしまったり、歩くことが難しくなった場合は最終手段として手術をすすめられることがあります。
しかし、手術するということは痛みを伴い、普段の日常生活に戻ったり仕事に復帰できるようになるまでには3ヵ月ほどかかってしまうのです。
外反母趾が悪化して靭帯や筋肉が硬くなって変形してしまうと、曲がってしまった親指は改善しにくくなってしまうので、痛みや痺れ、変形を改善するためには、早めに対策を行いましょう。
外反母趾が悪化して痛みや痺れで悩まされる前に、早期に改善するための対策をすることをおすすめいたします。
痛みや痺れを我慢して放っておいたりせずに、専門家に早めに相談して対策を行いましょう。
●まとめ:外反母趾によって親指が痺れてしまう事も!?しびれを取り除くにはどうすればいい?
外的刺激によって「バニオン」が圧迫されると、関節のクッションでもある滑液包が炎症をおこしてはれや赤み、痛みにつながってしまいます。
さらに、バニオンが炎症をおこして骨が高く盛り上がることによって神経が圧迫されると、痺れに悩まされることがあるのです。
足に合う靴と足指、足裏体操を行うことで外反母趾の症状を改善しましょう。
痛みも軽いしまだ大丈夫と思わずに、早めに予防することが痺れなどつらい症状で悩まずにすむ最大の改善策となります。
外反母趾の痛みを感じているのであれば、名古屋外反母趾フットケア専門院までお早めにご相談ください。