
外反母趾と骨盤の歪みは関係し合っていると知っていますか?
全身の中心にある骨盤は上に背骨、下は大腿骨につながっていて、中心から全身を支える土台となっています。
一方、足裏は下から全体重を支えて全身を支える土台になります。
骨盤とは一見関係なさそうな外反母趾も、体のどこかのバランスが崩れれば、崩れを補うために動くことで他の部分に負担がかかってしまうのです。
こちらでは、外反母趾と骨盤の歪みは関係し合っているのか、その関係について解説いたします。
●外反母趾と骨盤は関係している?
身体の重心がある骨盤は上半身をささえ、足元からの衝撃も受けながらバランスをとって軸となって身体活動を行なっています。
身体の軸が歪んでしまうとバランスが崩れ姿勢が悪くなり負担がかかってしまう部分が生まれてしまうのです。
骨盤が歪むと股関節でつながる足も歪んでしまい、地面からの衝撃を上手く吸収することができずに関節に負担がかかりやすくなるのです。
すると、骨盤の傾きやねじれから股関節や膝関節の痛み、外反母趾など足にさまざまな症状が引き起こされるのです。
骨盤が歪む原因は、足を組む、あぐらをかく、スマートフォンやパソコンの長時間使用する、カバンやバッグなどの重いものを片側だけで持つなど毎日の生活習慣や癖により、特定の筋肉の緊張が起こって骨盤が歪みにつながってしまいます。
まずは、骨盤が歪んでいるかどうか自分でチェックしてみましょう。
足の位置を確認して、目をつむったまま50回程度足踏みを行ってみましょう。
50回足踏みをした後、ずれた足側の骨盤が歪んでいる可能性があるので、目を開けてどれくらい最初の位置から足が動いてしまったかをチェックします。
たとえば、左側に移動した場合は左側の骨盤、前側に移動した場合は骨盤が前に傾いて歪んでいる可能性があります。
足の位置が大きくずれた場合は、体のどこかで悲鳴を上げている状態なのです。
●外反母趾が骨盤などの身体の歪みに繋がることも
外反母趾によって身体の土台でもある足裏のバランスが崩れて、歩き方や立ち方に左右差やねじれが生じれば、骨盤などの身体の歪みに繋がることがあります。
また、足指の踏ん張る力が弱くなっている状態なので、歩くときにつまづかないように指を上げたり、浮かせたりする癖がついてしまいます。
さらに、ハイヒールや緩い靴を履いていると、脱げないようにと足指を上げたり縮こませてしまうのです。
癖になってしまった立ち方、歩き方は身体の重心が踵の方へ移動してしまうので、後ろへ倒れないように背中を丸めたり、顎を前に出して倒れないよう身体のバランスを保とうとして、骨盤は後ろに傾いて猫背になってしまうのです。
外反母趾によって左右の踏ん張り方や歩き方に違いが出てくると、左右の違いを補うために骨盤などの身体の歪みに繋がることもあるのです。
●足は非常に重要な役割をもっている
足は第二の心臓と言われていて、大小28個の骨から構成されている骨は靭帯や筋肉、腱などで支えられ、足裏からの衝撃に耐える構造をしています。
外側縦と内側縦、横の3つの「アーチ構造」は、足が地面に接地した際に地面からの衝撃を吸収し、足や足関節、膝関節、股関節などへの負担を減らすクッションの役割を担っているのです。
足裏の踵の骨から中足骨に向かい扇形に広がる足底腱膜が、足のアーチがクッションのバネの役割を果たしています。
アーチが弱くなった外反母趾の足では、クッションやバネの役割が弱くなっているため、疲れやすく、歩きにくいといった症状を伴うようになってしまいます。
全体重を支える足裏は硬くなってしまい、悪くなっていくと体重移動がスムーズにできず他の部分でカバーしようとして、膝や腰に負担がかかってくることもあるのです。
●外反母趾を矯正し、いきいき健康生活を目指そう!
外反母趾と骨盤の歪みは密接な関係があり、足の歪みと骨盤の歪みは相互に作用しています。
骨は生涯を通じて常に少しずつ古い骨が溶かされ、新しい骨へと作り替えられています。
骨のリモデリングと呼ばれ、骨が常に生まれ変わることで骨の強度が保たれています。
外反母趾や骨盤の歪みにより骨が圧迫される状態になると、リモデリングのバランスが崩れて骨の強度が低下して骨折しやすくなってしまうのです。
健康の根本となる足裏を整えることで外反母趾を矯正して悪循環を断ち切り、いきいき健康生活を目指しましょう!
●まとめ:外反母趾と骨盤の歪みは関係し合っている!?外反母趾と骨盤の関係について
外反母趾と骨盤の歪みはとても密接な関係があり、骨盤の歪みが外反母趾の原因のひとつであると言えます。
身体の中心にある骨盤の歪みは外反母趾だけではなく、猫背になったり反り腰になったりするなど全身に悪影響をもたらします。
逆に、外反母趾になっていると骨盤の歪みがひどくなってしまうのです。
痛みが少ないからと外反母趾を放置しておくと、足指の変形が進んで骨盤など体の歪みも慢性化してしまいますので、早めに適切な対策をとるために専門家に相談することをおすすめします。